
改造中の真空管フォノイコライザー Zerozone EAR834 ですが、残りの抵抗器とイコライザカーブ回路(RIAA)のコンデンサを交換しました。
抵抗器はいつものアントランス製と、3.3Mと2Mはアムトランスでは必要な数値の物がなかったのでAllen-Bradleyを使用しました。
Allen-Bradleyは、マランツ7などに使われている人気のパーツですが、長期に保管されていた為か抵抗値のばらつきが酷く、シビアな回路部分で使っている訳ではないのですが、心配なので多めに取り寄せて数値の近いものをセレクトしました。
イコライザーカーブのコンデンサもアムトランスのAMCH 銅箔ポリプロピレンフィルムを使用する予定でしたが、こちらも必要な数値のコンデンサがなかったので、若松通商でDIPマイカを注文しました。
残りの抵抗器とコンデンサの交換後の音ですが、当初は少し硬さがあるように感じましたが、みるみる落ち着いた音になり、透明感と表現力が増しました。
基本的なパーツのこれ以上の改造はないと感じています。
MCカートリッジばかり使用していた私が、近頃はMMカートリッジで音楽を聴くことが多くなりました。
MCとは違う元気な音が魅力です。
でも高域がシャカシャカするのに、中高域が落ち込んでるかの様に不自然に感じることがあります。
まぁ、カートリッジの特性だろうと気に求めなかったのですが、ある時こんな記述を見つけます。
MMカートリッジは、指定された負荷容量と負荷抵抗に揃えないと周波数特性が変わってしまうとのことです。
負荷容量と負荷抵抗と言う言葉はオーディオをしていたら、何度も聞き覚えのある言葉ですが、今まで気に留める事はありませんでした。
負荷抵抗は、カートリッジ自体47KΩに統一されていますが、トーンアームの内部配線、フォノケーブルなどの影響を考えると変化してしまうのは明らかです。
負荷容量の方は、標準的なケーブルをつないだときにバランスが合うようにメーカーごとに定められているため、機種によっても推奨値が違います。
特にSHUREは高い数値が指定されています。
これでは、再生環境によってばらつきが出るのは明らかで、出てきた音が正しい保証はありません。
これがMMカートリッジがMCより下に見られている原因の1つかもしれません。
バランスが不自然に感じることもあるSHUREのカートリッジに、リード線部分に直接コンデンサをつけて調整する事も考えましたが、高級フォノイコライザーの様な負荷容量と負荷抵抗を切り替えて調整できる回路を作りました。
ついでにセレクターで2入力とし、さらに負荷容量と負荷抵抗を別々に設定できるようにしました。

抵抗器とコンデンサは、すべてアムトランス製です。

これが大正解で、カートリッジごと細かい調整ができるようになりました。
現在M44-7+牛殺では56KΩ 100pFに設定しています。( 日々変化 )
セレクター回路にモノラル切替も出来るようにしたのですが、今では必要なかったと感じているので、将来的には空いた端子を利用して入力1と2のマイナス側を分離しようと思っています。

PS
リード線を自作して楽しんでいましたが、解像度や透明感に優れた最高のものが完成しました。

オヤイデ電気で発売されている オーグライン+pt(プラチナ)撚り線で製作した物です。

MMカートリッジはほぼ全てこれに交換しました。

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