構想10年?。300B真空管アンプ導入。

長年検討していた300B真空管アンプを購入しました。

今のアンプがあるので必要だろうかと思う反面、真空管の王様と評される300Bを聴いてみたいという思いと戦っていました。

もし購入するなら、理想だなと言う項目がありました。


・信頼できるメーカーで、良いパーツが使われていること。

・サイズが大きすぎず、整然とレイアウトされていて、見た目が美しいこと。

・出来ればプリメインアンプであること。

・なるべく基盤を使わず、ポイントツーポイント配線であること。

・整流管が使われていること。

・バイアス調整が不要(自己バイアス)であること。又はしやすいこと。


しかしこの条件を全て満たす様な構成のアンプは中々ありません。

仕方がないので改造の必要が最低限で、いろいろ遊べてトータルコストで安くなりそうな製品をと考えていました。


Line Magnetic LM-217IA.jpg
Line Magnetic LM-217IA(プリメイン、ポイントツーポイント配線、整流管)


EKJAPAN TU-8900.jpg
EKJAPAN TU-8900(300B 2A3共用、自己バイアス)



SUN AUDIO SV-300BE.jpg
SUN AUDIO SV-300BE(ポイントツーポイント配線、整流管)


TRIODE TRV-A300XR.jpg
TRIODE TRV-A300XR WE300B(プリメイン)



理想で近いのは、Line Magnetic LM-217IAです。

でも2A3も使えるEKJAPAN TU-8900も面白そうでう。

信頼できるパーツを使ったSUN AUDIO SV-300BEも捨て難いです。

最初からPSVANE WE300Bを搭載した、TRIODE TRV-A300XRは トータルコストでは安くつきそうです。



そして悩んだ挙句に、酔った勢いでクリックしたのはLine Magnetic LM-217IAです。

LM-217IAはLine Magneticの中ではエントリークラスの製品になります。


Line Magneticというメーカー名を聞いた事が無いかも知れませんが、長年にわたりウェスタンエレクトリックなどアメリカンオーディオを研究し、修理やレプリカ、またウエスタンを模範とするトランスを開発。
その後Cayinにゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアとして迎えられたキャリアを経て、2005年にZheng兄弟によって設立された中国のメーカーで、現在はヨーロッパやアジアなどでオリジナルブランドのLine Magneticとしての展開や、世界の高級オーディオ製品のOEM生産を受け持っているメーカーです。

私もLine MagneticはCDプレイヤーLM-215CDを数年前にシンプルで洗練された外観と、真空管仕様と言うだけで購入しましたが、それまで使っていたTEACのVRDS-50というターンテーブル式のプレイヤーより音が良いことに感動し、印象の良いメーカーでした。


LM-215CD.jpg
Line Magnetic LM-215CD

TEAC VRDS-50.jpg
TEAC VRDS-5


Line Magnetic LM-217IAは、香港からFedExで一週間ほどでやってきました。

ine Magnetic LM-217IA.jpeg

バイアス調整.jpeg


到着時に12AU7の真空管が1つ壊れているトラブルはあったものの、Amazonでエレハモの真空管を取り寄せ試聴開始となりました。

初めてLM-217IAで聞いた300Bの音は、想像より良くてびっくり。

低音の伸びと中高域のクリアさで、トランスなどパーツの良さを実感します。

お金をかけて改造したoldchen k3 kt88にはオーディオ的には及ばない所もありますが、無改造でここまで鳴るとは想像も出来ませんでした。

LM-217IAはふわっとした雰囲気の中に高域にかけて輝きがあります。

音像の輪郭がやや膨らみがちですが、これはこれでなかなか良いです。


Line Magnetic LM-217IA回路.tif


この柔らかい雰囲気を楽しむのであれば、何も改造しなくても良いのではと思うレベルですが、まあカップリングコンデンサだけでも交換してみようかと。


RealCap Capacitors.jpeg


オリジナルはLine Magneticのロゴがついていますが、RealCap Capacitorsのコンデンサの様で、このままでも良いかと考えましたが、以前使用したAZ-Cap Green Cactusに交換することにしました。

カップリングコンデンサから300Bの間に、直列で接続されていた抵抗器も、音に影響がありそうだったので、評判の良かったNS-2Bに交換しました。


AZ-Cap Green Cactus  NS-2B(3W).jpeg

AZ-Cap Green Cactus  NS-2B 交換後.jpeg

NS-2B 交換後.jpeg


オリジナル状態でも魅力的でしたが、交換後はグッと躍動感が出て少し曖昧だった輪郭がはっきりしてきました。

漂うふわっとした雰囲気と煌びやかさも相まって、なんとも心地良いです。

NS-2Bの効果はコンデンサと同時交換のため効果は分からずですが、悪くはなっていない様です。


300B 真空管.jpeg

現在はLine Magneticのロゴ付き真空管(おそらくPSVANE 製)が搭載されていますが、今後は玉転がしをしながら、300Bの音を追求し?を楽しんでいこうと思っています。

これぞ300Bと言うWestern Electric製を試したいところですが、金額が厳しいのでレプリカのPSVANE WE300Bだけでも手に入れたいと思っています。


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オーディオシステム.jpeg






この記事へのコメント

  • たぬき大好きおやじ

    大変ご無沙汰いたしました。お変わり無くオーディオと言う名の底知れぬ沼で、元気にお遊びの様で、何よりです。
    待望の300Bのアンプご購入、おめでとうございます。香港からの着荷が嘸かし待ち遠うしかった事でしょうね。購入のアンプは回路図は見てませんが、整流管を2本使うなど、本格的な作りで素晴らしいですね。300Bの音は如何ですか ? アンプに限らず欲しい物は、手に入れるまでの期間が有る意味で胸躍る物ですが、アンプは内部の改造と言う新しい楽しみが待っているので、fao faoさんも多いに頑張って下さい。
    私の方は、相変わらずTU-8900で300B(JJ製、Gold Lion製)と2A3(JJ製、Sovtec製)を交換しながら聞いています。今日は、TU-8900のNFB回路を外部からSWでON/OFF出来る様にミニ改造をしてました。半導体AMPでは、NFBをOFFにする事は、先ず有りませんが、真空管AMPでは結構OFF状態で楽しむ方も居ます。そうで無くても、真空管AMPはDF(ダンピングファクター)が低いのに、NFB無しでは酷い音だと考えるのですが、さにあらず、結構荒削りですが、独特の音質で私は好きです。その理由は、真空管それも、3極管なので、NFB無し(裸の特性)が良いので好みは分かれますが、fao faoさんも、改造に飽きて来たら試すのも面白いかもです。コーヒーに例えたら、NFB付は、ミルクを入れたマイルドな音、NFB無しは、ブラックコーヒーと、云った所でしょうか ?! 勿論、NFBの量を変化させれば、当然味は変わります。TU-8900は、標準では8db程掛けてますが......
    今回 fao faoさんが買われたAMPもNFBは当然掛けてると思いますが、基本的に真空管AMPは半導体AMPの様に、多くは掛けませんが......久しぶりなのに、長文に成り失礼します。KT88に負けない300BAMPにして下さい。それでは 又.......。
    2023年12月08日 21:53
  • faofao

    たぬき大好きおやじさん。いつもコメントありがとうございます。
    めったにブログを更新できないのに、今でも見に来ていただけているようで大変うれしく思っております。
    前に、たぬき大好きおやじさん宣言していた300Bアンプをやっと購入いたしました。
    もし強くオススメされていなかったら、購入はもっと先になっていたかもしれません。
    でも300Bを体験したいま、正直もっと早くに購入するべきだったと思っています。
    特にボーカル曲などでは、音像の膨らみが気になるところもありますが、生々しさと優しさが共存してなんとも心地よいです。
    音像のふくらみも真空管を交換することで、また違ってくるのではないかと思っています。
    ネットで回路図を検索していますが、まだ見つかっていません。
    裏蓋を開けて代表的な真空管アンプの回路図と見比べたりなどもしましたが
    が、独特の構成をしているところもあり、まだ解明できていません。
    NFBも間違いなくかかっているかと思います。
    まだ時間がなくて、どの部分がどの回路か解明ができていませんが、将来的には切り替えスイッチをつけてみたいなーと思っています。
    真空管も色々と交換されて楽しんでおられるんですね。
    数年前までは真空管も安くで手に入れることができましたが、近頃の価格の高騰ぶりは驚くばかりです。
    プリ菅や整流管などのヴィンテージ物なども良質なものが、1000円程度でありましたが、今は良質なものがほとんど出てくることがなくなり、少し良いなぁと思うと万をする価格になっています。
    300Bアンプを計画した頃は、もっと色々と真空管を取り寄せてしてみる予定でしたが、現在おいそれとできない状況になってしまいました。
    Gold Lionの300Bも評価が大変良いですね。
    これも当初試してみようと思っていましたが、現在価格が倍以上に跳ね上がっており気軽にた試すにはちょっと厳しい状況になってしまいました。
    とりあえず評価の良いプスバンのWE300を購入しようかと思っております。
    時間はかかるかもしれませんが、また経過報告させていただきます。
    これからも当ブログをよろしくお願いいたします。
    2023年12月08日 23:25
  • たぬき大好きおやじ

    お仕事でお疲れの所、早速のレス有難う御座いました。300Bの音が大変お気に召したご様子、何よりと喜んでいます。You Tubeを見ていると、300Bの音を滅茶苦茶貶している方も居りますが、要は趣味の世界はあくまでも、個人が判断して楽しむ世界で有り、自分が楽しければ良いと判断しています。300Bについては、PSVAN WE300Bは、私も一度使って見たいと思っています。トライオードの社長が本家WE300Bを目指して中国の球技術とのコラボで
    完成した物だと記憶してます。だから、トライオードのAMPはPSVAN WE300Bを使って居ますね。オーディオ談義は始めると限が無いので、この辺にしますが、今年も約3週間と成りました。クリスマス&お正月共々楽しくお過ごし下さいませ。早めですが、良いお年をお迎え下さい。2024年に又お逢いしましよう ! !
    2023年12月09日 13:42
  • faofao

    たぬき大好きおやじさん。
    お返事ありがとうございます。
    どのような世界でも偏った意見の方おられますね。
    食事にしてもお腹いっぱいになれば何食べても一緒だとか、お酒も何飲んでも一緒だと。
    私には、そのような感性は理解はできませんが、まあ人それぞれ価値観が違うので、その人が良ければそれで良いと思っています。
    ただ、その価値観を人に押し付けられ、巻き込まれるのには困ってしまいますが。
    オーディオの世界もアンプなんて音の違いなんて無いって言う方もおられますからね。
    まぁさらっと聞いたら違いは無いのかもしれませんが、その微妙で小さな違いが私にとっては大変重要だと感じています。
    やたらとブランドにこだわる方もおられますしね。
    私の中華オーディオなんてその人にとったら笑の対象でしかないかもしれません。
    でも私が聞く限り、高級オーディオ店の音と肩を並べる位良い音でなっております。
    まぁ、あくまでも自称ではありますが。
    真空管やアナログレコードなど、スペック的に見れば、最新のデジタルには敵わないのかもしれませんが、それでは計り知れない魅力があると思っています。
    もちろん、若い時に、頭に焼き付いた音の記憶を構築しようと言う帰来もあるのではないかと自分では感じています。

    現在、仕事が多忙のため、少しずつしか記事を書くことができませんが、また見ていただけることを希望しております。
    本当に今年もあと3週間ですね。
    ほんと1年が早いです。
    毎年こんなことを言ってるような気がします。
    こちらこそありがとうございました。
    たぬき大好きおやじさんも良いお年をお迎えください。
    それでは失礼いたします。(^ ^)
    2023年12月09日 22:55